もち256ログ
About Note Log
Note
published: 2022-01-10
回転期間分析とCCC

回転期間分析

企業の貸借対照表に記載されている、売上債権・商品在庫(棚卸資産)・仕入債務に対し、これらの資産が現金として何日間で回収できているかを計るための手法である。

それぞれ、下記の計算式で求められる。

売上債権回転期間(日) = 受取手形および売掛金 ÷ (売上高 ÷ 365)
棚卸資産回転期間(日) = (商品および製品 + 仕掛品 + 原材料および貯蔵品 ) ÷ (売上高 ÷ 365)
仕入債務回転期間(日) = 支払手形及び買掛金 ÷ (売上高 ÷ 365)

売上債権回転期間や棚卸資産回転期間が、過去に比べて長期化している場合、経営状態が悪化している可能性がある。


CCC

キャッシュ化速度(Cash Conversion Cycle)のことを指す。

製品を作るまでの原材料費などを払ってから、製品を売り上げて現金として回収する期間を示し、下記の計算式で求められる。

CCC = 売上債権回転期間 + 棚卸資産回転期間 - 仕入債務回転期間

CCCの期間が長いほど、製品の生産から売り上げるまで現金化できないことになり、短いほど生産から現金化が早く、資金繰りの負担が小さいことを示す。

この値はマイナスにもなり、その場合は原材料などの仕入れの費用を払う前に、売上代金が既に入金されていることを示す。


参考文献

  • 矢部謙介, 2020, 『「危ない決算書」を見抜く技術 粉飾&黒字倒産を読む』 初版, 日本実業出版社
Category: #会計

ノート一覧へ戻る